春駒は庭の桜繫ぎとめ駒が勇む花が散り候
向かい小山の小百合の花莟んで開く 花をひろげろ花をひろげろ
鹿島から切り伏し習の文が来た 己も習え鹿島切伏し
此の里に如何なる山達めぐり来て稚き鹿の胸をさわがす
此程は谷を隔てて会われぬを 今こそめじし会うや嬉しや
奥山にめじしをば隠しおかれた 隠しおかれた
荒金は剣と造り刃をつけて松にからむ蔦を切らばよ
とさを踏まばや とさは港の船路越え今こそ入れろ
連々は山田の案山子と目を醒めて心静かに遊べ友達
これのお庭にめじしをば隠しおかれた 隠しおかれた
お庭を よりとて 心そらすな 鹿の八連れ
参りて お庭を 見もうせば 四方や四角の 枡形の庭